ととふは、漫画Oneで薬屋のひとりごとを読んでいたので、小学館版しか知らなかったのですが、
スクエニ関連のおすすめで、薬屋のひとりごとが出てきて・・
良く調べたら、スクエニも出版元の一つなのですね。。。
デジタルエンタテインメント事業でMMO(多人数参加型オンライン)RPGやスマートフォン・パソコン向けゲームは苦戦したものの、「ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅」などを発売したことなどが寄与した。また、出版事業で23年10月にテレビアニメ放送を開始した「薬屋のひとりごと」の大ヒットなどにより、紙媒体及びデジタル販売の収益が好転したことも寄与した。
しっかりと、ニュースなどにもなっているのに全く気が付いていませんでした。
改めて調べてみると、
スクウェア・エニックスと『薬屋のひとりごと』の関係は、一言で言えば「コミカライズ(漫画版)の出版元の一つ」
ということみたいです。
また単なる「出版している一作品」という枠を超え、決算にも影響を与えるほどの影響をもっていているようです。
1. そもそも「スクエニ版」とは何か
スクウェア・エニックスは、同社の月刊誌『月刊ビッグガンガン』にて漫画版を連載・出版しています。
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作画: ねこクラゲ 氏
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構成: 七緒一綺 氏
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特徴: キャラクターデザインが華やかで可愛らしく、アニメ版のビジュアルに近い雰囲気です。書店で最もよく見かけ、圧倒的な部数を誇るバージョンですね。

2. 「2つの漫画」と「他社原作」
結構混乱する元となっているのが、「漫画版が2種類存在する」という点です。
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スクエニ版: 作画・ねこクラゲ(ドラマ・華やかさ重視)
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小学館版: 『薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜』(作画・倉田三ノ路/ミステリー・原作忠実重視)

さらに、原作小説(著・日向夏氏)の出版元は主婦の友社(ヒーロー文庫)にあります。

つまり、スクウェア・エニックスは「原作の版元」ではなく、あくまで「ライセンスを受けて漫画化している出版社の一つ」という立ち位置に過ぎないんですね。
3. ゲーム事業を支える「安定装置」
自社IP(知的財産)ではないにもかかわらず、本作がスクエニの収益性に与えるインパクトは、株式市場でもニュースになるほど絶大です。
『薬屋のひとりごと(ねこクラゲ版)』は、変動の激しいゲーム事業を補完する「出版事業における最大の収益源(キャッシュカウ)」として機能しています。
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メディアミックス効果: 2023年のアニメ放送開始により、紙・デジタル双方で既刊本のまとめ買いが発生し、収益が大きく好転しました。
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高利益率: 特に電子書籍市場での強さが際立っており、返本リスクのないデジタル販売は営業利益率の向上に直結しています。
4. IP戦略とリスク要因
スクエニHDにとって、本作は『鋼の錬金術師』のような「自社オリジナルIP」ではありません。そのため、アニメやグッズ、ゲーム化のライセンス収入をフルに享受できるわけではなく、収益は主に「漫画単行本の売上」に留まっています。
しかし、他社IPを目利きし、自社の編集力でベストセラーに仕立て上げた「プロデュース能力(コミカライズ力)」は、投資家に対し「ゼロからIPを作らなくとも収益化できる強み」として評価されています。
面白い小説を漫画にして、ヒットさせて(今回はアニメによるものが大きいものの)
更にゲーム等にもつなげられるようになれば、強いですよね。
バンダイナムコなどはそうした一貫性が強みという気がしますけど、スクエニはダイの大冒険とかも上手くゲーム等に持っていけている印象はないし、理想的に展開するのは相当至難の業なのでしょうね。
また一方で、以下のリスクも内包しています。
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コンプライアンス問題: 2024年、作画担当のねこクラゲ氏が脱税容疑で有罪判決を受けました。通常なら連載中止のリスクがある事案ですが、継続の判断がなされたことは、本作が打ち切りによる機会損失を許容できないほど「巨大すぎる収益源(Too big to fail)」であることを示唆しています。
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競合(小学館版)の存在: 同一原作の小学館版が存在するため、もしスクエニ版が何らかの理由で失速した場合、ユーザーがそちらへ流出し、収益が剥落するリスクも孕んでいます。
まとめ
スクウェア・エニックスにとって『薬屋のひとりごと』は、権利関係こそ複雑ではありますが、ゲーム事業が不振な時期でも全社の利益を下支えする、極めて重要な「アンカー(錨)」の役割を果たしていると言えるでしょう。
アニメの収益については有価証券報告書等に出ていないので、『薬屋のひとりごと』のアニメ制作委員会には関わっていると考えられているものの、大きな配当収入を得ているわけではないようです。
アニメやゲーム、漫画は、サブカル好きな日本人の余暇の時間を奪い合うひとくくりのジャンルというように発展してきているようにととふは考えています。スクエニがこうしたアニメ・漫画作品でも強さがあることを知って、嬉しく思ったりしていたのでした。

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